アクタージュ:第49話「阿良也と巌」あらすじ
※2019年1月21日発売週刊少年ジャンプ掲載
この記事にはネタバレが含まれておりますのでご注意ください
最終幕の途中、劇場に駆けつけた黒山は、景よりも阿良也の演技に目を奪われる。
現実と芝居の狭間で危ういほどの演技を見せていた阿良也。これから彼が役者になる前に遡る…
(毎日が死ぬほど退屈だった)
付き合っている女性の家で風呂に入る阿良也。帰り際、女性の名前を間違えて頬をぶたれる。
激高する女性に、「道で声をかけてきた女の人と間違ったんだ。どうしてそんなことで怒るの?」と無感情に答える阿良也。
「嫉妬ってやつ?」と言われた女性がもう一発殴ろうとした時、勝手に入ってきた巌が女性を制止する。
「こいつは役者だから顔は殴らないでくれ」という巌に、「役者になるつもりはない」と否定する阿良也。
不法侵入だとわめく女性を置いて、二人はその場を立ち去る。
阿良也は子どもの頃に街頭で巌からスカウトされ、それ以来稽古場に出入りしていた。といっても学校をサボって暇つぶしに行っていただけで、役者として稽古をしていたわけではなかった。
巌と阿良也はゲームセンターへ。自分が勝負に勝ったら稽古に出ろと巌。
「逆に俺が勝ったら何してくれんの?」と問う阿良也に、「俺が勝つまでのゲーム代を払ってやる」と答える巌。
阿良也はもちろん負ける気がしなかった。物覚えが良く、好きでもないゲームですらすぐに上達した。
(毎日が死ぬほど退屈だった)
そんな阿良也の心の声が聞こえているかのように話し始める巌。
「お前の退屈はお前が器用なせいじゃない。お前がすべてを馬鹿にしているせいだ」
「お前には他人が自分の役割を演じる人形にでも見えているのだろう。嘘つきだらけのこの世界で、嘘をつかない覚悟をした者が役者なのだ」
「だからお前は、役者になりたいんだ」
稽古場に戻り、巌がなぜ自分に絡んでくるのかを亀太郎たちに聞く阿良也。
「あんなガキ放っておけと毎日言ってる。巌さんのあんたへの執着は異常だ」と七生。阿良也は「嫉妬でしょ」と言って七生を怒らせる。
そこへ、劇団員が「星アリサが来ている」と慌てて伝えに来る。
巌と話す星アリサ。巌からキャスティングしたいと言われ、あざ笑うアリサ。ビジネスパートナーとしてなら考えてもいいと言い残し、その場を立ち去る。
帰り際、アリサは阿良也とすれ違いざま
「役者はやめておきなさい」
と捨て台詞を吐く。
それを聞いた阿良也は、訳も分からず鳥肌が立った。そして、巌の初めて見る後ろ姿に何かを感じる。
(あれが…役者)
阿良也の顔には笑みが浮かんでいた。
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