アクタージュ:第47話「阿良也の芝居」
※2018年12月22日発売週刊少年ジャンプ掲載
この記事にはネタバレが含まれておりますのでご注意ください
物語の序盤、母と会話するジョバンニと、銀河鉄道でカムパネルラと会話するジョバンニ。
全く違う表情を見せる阿良也の芝居に息をのむ観客たち。
『カムパネルラ?』
『どうしたのさカムパネルラ。急に黙りこくって変だよ。ねぇ、カムパネルラ』
カムパネルラの死を知らないのはジョバンニだけ。
だからこそ、無垢な少年の表情や言葉が切なく際立っていた。
さらに、銀河鉄道での幸せそうなジョバンニとは相反する姿を一人芝居で演じたことによって、圧倒的な存在感を持ち始めていた。
俺は経験を喰って芝居をする
阿良也は実体験から孤独を演じることは難しくなかった。母親との対話は少し難しかったが、景と関わったことでその経験も手に入れた。
そして、カムパネルラとの幸せを演じるのは簡単だった。
俺はあんたと出会えたから
巌さん…ありがとう
”出会い”と”別れ”を、ありがとう
俺はあんたの死を喰らって
より高みへ至る
阿良也の見事な演技を食い入るように見つめる観客たち。舞台袖では、劇団員たちが稽古の時よりも完成度の高い演技に圧倒されていた。
(わかる…)
七生は阿良也の心情が手に取るようにわかるのだった。
景と巌さんを同一視することによって阿良也は
役とよりシンクロしている
(こういう芝居をする役者を一人知っている)
私は今日、あなた”にも”出会えてよかった
これが憑依型カメレオン俳優
明神阿良也
不幸も幸福も
全て自分の血肉とする怪物
千世子は阿良也を見つめる。
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