大恋愛~僕を忘れる君と:最終話(12月14日放送)あらすじ
家族に何も告げず、手紙と携帯電話を残し姿を消した尚(戸田恵梨香)。真司(ムロツヨシ)は警察に相談するが、事件性が確認できないため動けないと言われてしまう。薫(草刈民代)と侑市(松岡昌宏)も駆けつけ、病院にも尚の行方を確認するが情報はなく…。
真司は、自分が怒鳴ったから尚が混乱してしまったのではないかと自分を責める。
それから8ヶ月。未だ見つからない尚の消息を案じ、テレビの行方不明者捜索番組で、薫が情報提供を呼びかけることに…。
出典:公式サイト
侑市の開発した新薬が厚生労働省に承認されるが、尚が行方不明になり素直に喜べない真司。
父に説得された侑市は、薫を連れて両親に会いに行く。侑市の母は心から祝福できないようだったが、薫のためにドレスを作っていた。憎まれ口を叩きながらも、二人が挨拶にくるのを待っていたのだった。
感激した薫は、尚が見つかったら必ず結婚式を挙げると約束する。
真司は病院などをまわってビラを配っていた。ある日訪れた病院で、車いすに乗った公平と再会する。しかし、公平は真司のことが誰だか分からなくなっていた。
いつもの居酒屋で木村と飲む真司は、尚を探し続けるべきかどうか悩んでいることを打ち明ける。木村に、このままそっとしておくほうがいいかもしれないと言われるが、「何もかも捨てて自分のところに来てくれた、大事な女なんです。諦められない」と涙を流す。
真司の家では恵一を寝かしつけた水野がうたた寝をしていた。感謝を伝える真司に、「このまま傍にいてもいいですか?」と想いを打ち明ける水野。
しかし、真司は「それには応えられない」と返事をする。
薫はテレビの捜索番組に出演し、ほどなくして真司のもとに尚が見つかったと連絡が入る。
真司が向かった先は田舎の診療所で、そこからは「砂にまみれたアンジェリカ」に出てくるような、まっすぐに伸びた煙突が見えるのだった。
数か月ぶりに尚と再会した真司。しかし、尚はすでに真司のことが分からなくなっていた。
診療所の医師・朝倉は、尚から「夫や子どもにこれ以上迷惑をかけたくないから家を出た」と聞いていた。そして、5000万円入った通帳を渡され、自分をここに置いて欲しいと頼まれたことを話す。
朝倉は「もし自分を訪ねてくる人がいたら渡して欲しいと預かっていた」と言って、尚のバッグを渡す。
中には真司の小説と、ビデオカメラが入っていた。
カメラには恵一を撮影したたくさんの動画の後に、尚が自分を撮影したものがいくつか残っていた。
そこには、だんだん病状が重くなっていく尚の姿が。
「真司…好きだよ。私…真司に…会いたいなぁ…」
最後の動画を観た真司は号泣する。
その様子をみた朝倉は、「尚と話してみてはどうか?」と提案する。
砂浜の倒木に座って一人で海を見ている尚に、ゆっくりと優しく声をかける真司。
「初めまして。ちょっといいですか?」
「アップルパイ持って来たんですけど、一緒に食べませんか?」
真司に渡されたアップルパイを頬張る尚。
真司「きれいな海ですね。ここなら、いい小説が書けそうです」
尚「…小説家?」
そう問いかける尚に、「脳みそとアップルパイ」を見せるが、「本、読めない」と言われ、真司は読んで聞かせることにする。
しばらく真司の音読を聞いていた尚。
「素敵。私もそんな恋してみたいなぁ」と呟く尚を、複雑な表情で見つめる真司。
そして、立ち去ろうとする尚に、また会いに来ると告げる。
後日、真司は恵一を連れて尚のもとへ。しかし、尚は恵一のことも覚えていなかった。
環境を変えるのは良くないと判断し、尚をこのまま診療所に置いて欲しい朝倉に頼む真司。
何度か通ったのち、尚を車に乗せていつもの居酒屋へ連れて行く。そこには薫や侑市たちが待っていた。
薫は「前に会ったわね。朝倉先生はお元気?」と声をかけるが、尚は覚えていなかった。
「どちら様ですか?」と言われ、悲しそうな表情をする薫。
そして、誰のことも分からず、すっかり変わってしまった尚の姿に涙が溢れるのだった。
いつもの海で、尚に続編を読んで聞かせる真司。
しばらく聞いていた尚は真司の顔を見つめて…
「一生懸命生きるから。よろしくお願いします。」
真司が読んだ部分の続きを呟く。
驚いて固まる真司に、
「真司…続き聞かせて?」と尚。
涙をこらえながら、続きを読む真司。読み終えると、「やっぱり真司は天才だ。すごい」と笑顔を見せる尚。その頬を、一筋の涙が流れる。
真司は耐え切れず、尚を強く抱きしめる。
この日以来、尚は二度と真司を思い出すことはなかった。それから一年後、尚は肺炎で亡くなる。
そして、2023年。真司は恵一と二人で暮らしていた。
「行ってきます」と家を出る恵一に、「忘れ物」と黒酢はちみつドリンクを投げる。
真司のもとに新刊の見本が届く。本のタイトルは「大恋愛」。
仏壇の写真に本を見せながら、「尚のことはもう書かない」と宣言する真司。
そこには、ウェディングドレスに身を包み、満面の笑みを浮かべる尚の姿があった。。
※誤字脱字・解釈の違いはご容赦ください。
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